仏旗・法輪・三帰依文

仏旗・法輪・三帰依文について

仏旗って?

Q. 仏旗とはなんですか?

A. 仏教徒が、仏教を開かれたお釈迦さま(仏陀)の教えを守り、仏の道を歩んでいく時の大いなる旗印となるものです。

Q. いつ定められたのですか?

A. かねてより多くの仏教国で掲げられていましたが、世界仏教徒連盟(WFB)が結成され、スリランカでの第一回世界仏教徒会議が開かれた1950年に、正式に「国際仏旗」として採択されました。さらに1954年、永平寺で開かれた第二回全日本仏教徒会議でも決められました。

Q. 仏旗の色と形にはどういう意味があるのですか?

A. 仏陀がそのすぐれた力をはたらかせる時、仏陀の体から青、黄、赤、白、樺及び輝きの六色の光を放つと『小部経典』というお経の中の「無礙解道」の項に説かれていることからこれらの色が使われています。このため仏旗は「六色仏旗」とも呼ばれています。また、次のようにも理解されています。

  • 青は仏さまの髪の毛の色で、心乱さす力強く生き抜く力「定根(じょうこん)」を表します。
  • 黄は燦然と輝く仏さまの身体で、豊かな姿で確固とした揺るぎない性質「金剛(こんごう)」を表します。
  • 赤は仏さまの情熱ほとばしる血液の色で、大いなる慈悲の心で人々を救済することが止まることのない働き「精進(しょうじん)」を表します。
  • 白は仏さまの説法される歯の色を表し、清純なお心で諸々の悪業や煩悩の苦しみを清める「清浄(しょうじょう)」を表します。
  • 樺は仏さまの聖なる身体を包む袈裟の色で、あらゆる侮辱や迫害、誘惑などによく耐えて怒らぬ「忍辱(にんにく)」をあらわします。インド、タイ、ビルマ等のお坊さんがこの色の袈裟を身につけています。

この縦と横に重なり合う五色で表される仏さまのお姿と教えが、仏の道を進む私たちを励まして下さっているのです。

Q. 仏旗のデザインと色の目安について教えてください

A. デザインと色についての、目安は次の通りです。

  • デザインは縦に6本の同じ幅で左から青・黄・赤・白・樺で、一番右の列は上から青・黄・赤・白・樺です。ただし、縦の樺色と横の樺色の間には区切りがなく、英語のL字型で表示されます。

法輪って?

Q. 法輪(dharma-chakra)とは何ですか?

A. 仏教のシンボルの一つ、法輪(ほうりん)は、仏さまの教えを意味しています。dharmaとは法、仏の真理・教えのこと。chakraとは古代インドの王が持っていた円盤形の武器を指すと言われています。王がこの武器をころがして自由自在に敵を撃破するように、仏さまの説法も私たちの迷いを破り正しい仏の道へ導いてくださいます。ここから仏さまが説法することを転法輪(てんぼうりん)といいます。

悟りを開かれたお釈迦さま(仏陀)が初めて弟子に説法(初転法輪)されたのは、サルナート(鹿野苑・ろくやおん)という所で、相手は悟りを開かれる前に一緒 に修行していた5人の修行者でした。

三帰依文って?

Q. 三帰依文とは何ですか?

A. 今から約2,500年前、お釈迦さま在世の時、当時のインドの人々は、この三帰依文を唱えて、お釈迦さまの弟子として入門の儀式を行ったと伝えられています。以来、この三帰依文は広く世界の仏教徒によって大切に唱え継がれています。「仏に帰依し奉る」の「仏」は、お釈迦さまです。お釈迦さまを尊いみ仏と敬って、心の拠り所といたします、そうした思いを込めて「仏に帰依し奉る」と唱えます。「法に帰依し奉る」の「法」というのは、お釈迦さまの説かれた真理・教えのことです。「僧に帰依し奉る」の「僧」というのは、日本では僧侶というと一人のお坊さんを指しますが、この僧は僧伽(そうぎゃ)、インドの古い言葉(サンスクリット)でサンガといい、仏の教えを学び伝える人々の集まりを指します。つまりこの「仏に帰依し奉る 法に帰依し奉る 僧に帰依し奉る」という三帰依文は、み仏であるお釈迦さまを敬い、その説かれた教えを大切に守り、そしてその教えを学ぶ人々の集まりを大切にいたしますと唱えているのです。この「仏」「法」「僧」を仏教では三宝(さんぼう)といいます。