ウクライナ情勢に関する理事長談話
2022年2月28日
声明・談話・要望書
2022年2月24日、ロシア軍がウクライナに侵攻しました。
国際社会の願いも叶わず、問題を解決する手段として武力を用いた暴力を行使し、ヨーロッパにおいて戦争が始まりましたことは、誠に残念でなりません。
わたくしたち人類は、過去の悲惨な経験を通して、「戦争は問題の解決にはならず、悲しみ、苦しみ、怒り、憎しみを生み、誰ひとりとして幸せにしない」ことを学んできたにもかかわらず、世界を巻き込む戦争が起きたことに、深い悲しみと憂慮の念に胸が締めつけられる思いです。
仏陀は「すべての者は暴力におびえる。すべての(生きもの)にとって生命は愛しい。己が身にひきくらべて、殺してはならぬ。殺さしめてはならぬ」(中村元訳『ブッダの真理のことば・感興のことば』「ダンマパダ」130)と述べられています。
全日本仏教会はこの戦争により、苦しみ、不安、悲しみにある人々に思いをはせ、一日も早く戦争が終わり、ウクライナの人々が平和な日常生活を取り戻し、更なる暴力の連鎖が起きないこと、そして世界平和が実現されることを心より祈念いたします。
令和4年2月28日
公益財団法人 全日本仏教会理事長
戸松義晴