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「おぼうさんどっとこむ」に掲載されている法要料金の価格一覧に対して削除の要請

2011年9月15日

声明・談話・要望書 

 全日本仏教会は「株式会社おぼうさんどっとこむ」に対して、インターネット上に記載されているすべての法要料金(お布施)及び料金体系の表示の削除を強く要請いたしました。

 本会は今まで「イオンのお坊さん紹介サービス」或いは「葬儀本.com」に対して、お布施の金額や葬送儀式の内容に沿ったプランの価格一覧表の削除を要請しております。

 「おぼうさんどっとこむ」は「明瞭・適正な法要料金」と言っておりますが、これは明らかに「お布施」であります。葬儀は故人が仏弟子となる深い法儀と、 故人を縁として残された者たちが仏法に廻りあう厳粛な儀式であり、施主の布施行もまたその一環であります。さらに経営理念には「登録されている僧侶は弊社 の商品と捉えている」と明記され、また「健全な会社運営を行いしっかりと税金支払い、国家に貢献する法人でありたいと考えての会社設立なのです。」とも明 記されております。僧侶(人間)を商品として捉え、祈る行為(宗教行為)をサービス業として行うのは宗教(仏教)の根幹に反すると考えます。健全な会社運 営であれば、その会社の代表は社員の将来に責任があるはずです。宗教法人としての寺院であれば、檀信徒への教化や伽藍の維持管理を踏まえた寺院運営を行っ ております。伽藍の維持管理を必要としない会社運営の立場から経営理念を展開されたお布施の料金体系化の説明は、宗教法人の健全な運営を理解していないと 考えます。

 株式会社おぼうさんどっとこむ代表取締役の林 数馬さんには、法要料金(お布施の金額の体系化)については、それぞれの地域で異なる慣行を重視され、代表取締役ご自身が伝統教団の僧侶の資格を有されて いる以上、一方的な経営理念で事業展開されることなく、地域仏教界と信頼関係を構築されることを望んでおります。

 勿論、私たち伝統教団の僧侶も強く反省しなければなりません。

 私たちは今一度自らを律し、一般の方々がお布施に対して持っておられる不満や不安、或いは僧侶に対しての不信に誠実に対応していかなければなりません。

 ご覧いただいている皆様のご理解を頂けたら幸いです。

合 掌

提出した要望書はこちら(PDF)